トイレの歴史

トイレの排泄物を処理する下水道の整備が、トイレの進化につながっています。

古代ローマでは上下水道を整える技術を持ち、そのため公衆トイレや公衆浴場が発達しましたが、その技術は他の国々には伝わらず、同じように古代に文明が栄えたギリシアでは下水の施設は見つかっていません。
また、中世ヨーロッパの時代においてもキリスト教の影響から排泄は恥ずかしいという考え方が生まれ、個室トイレが誕生するようになりましたが、それに応じて下水道は発達することなくもっぱらチャンバーポットと呼ばれる日本語でいうおまるを利用しての排泄が一般的でした。
「ヴェルサイユ宮殿にトイレがなかった」という話は有名ですが、あれだけの豪華な宮殿であっても、水道は通っていましたが水洗トイレどころかトイレは常設されておらず、おまると利用方法は同じ仮設の椅子式便器があるのみでした。

近代においても道に捨てるだけの排泄物の処理が続き、下水道の設備が整備され始めたのはもっと後のことです。
衛生状況の悪化がペストやコレラを発生させていましたが、19世紀に入りまたもやコレラが大流行し始めると、衛生状態を見直すために上下水道が急速に整備されるようになり、今現代に見られるようになったトイレへと進化しました。

日本において弥生時代には、下水道のような構造が見られトイレという施設があり、利用していたとみられています。
また、厠(かわや)という語源も飛鳥時代に川を屋内に引き込みトイレとしたことから語源となったようです。